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Shade to Unity > モデリングの流れ(ポリゴンメッシュから作成) > 頭の形を整える


頭の形を整える

頭の面を張り終わった後に、頂点移動で形を整えていきます。まずは整える前。

ポイントとしては以下のようなものがあります。

  • 輪郭を整える
  • あご部分の調整
  • ほおのでっぱりの調整
  • 目の凸凹部分を整える

視点を回転させて確認しながら調整していきます。また、顔の輪郭やほおのでっぱり、あごの形についてはキャラクタの年齢や性別を表す大事な要素だったりもします。

この調整作業でキャラクタ付けが分岐すると言えるのかもしれません。

輪郭を整える

正面図で、あご部分の輪郭をテンプレートに沿うように整えます。このような大きな修正はマグネットを利用します。

  • 頂点選択モードに移行
  • ツールボックスより「編集」-「共通」-「マグネット」を選択。
  • ツールパラメータで「選択頂点のみ」をOffに。
  • マウス右クリック&ドラッグで影響範囲を調整
  • マウスドラッグであご部分の出っ張りを押し込む

この後、透視図だけの表示にして視点を回転させながらマグネットで押し込めたり押し出したりして全体的に整えていきます。

特に、斜めから見た場合の輪郭は念入りに調整します。

俯瞰、下から見上げたときの調整も忘れずに。

このあたりはデッサンや漫画の描き方の本を読めばそれらしいことは書いていると思いますので、それらで学ぶと理解が深まるかと思います。どこから見ても破綻のないようにする、のがコツです。

透視図でぐりぐり回転させて見て、違和感を消していく(頂点移動で整えていく)作業の繰り返しになります。この部分はマグネットだけで調整できます。

あご部分の調整

マグネット機能で、引き続きあごの調整を行います。

側面から見て、あごは顔の中央線(耳が生えるところでもあります)から降りてきますので、このラインを意識してワイヤーフレームの稜線が沿うように微調整、あごが耳につながる部分にくぼみをつけます。いわゆる「エラ」の部分ですね。

耳あたりからあごのラインにかけて中央の面に縦の分割がほしかったので「稜線ループスライス」で分割。後は、頂点移動+マグネットで微調整しました。

違いが分かりにくいですが、そういう場合はモデリングライトからデフォルトライトに切り替えて、ライティングで陰がうまく出ているか確認するのが有効です。

視点を回転して、あごの表現で違和感がないか いろんな角度からみて確認、調整を繰り返します。

ほおのでっぱりの調整

キャラクタが健康的/幼い感じ、女性的な感じを出したい場合は、ほおが若干ふっくらしているほうがそれらしくなります。

これは視点を回転させて斜めから見たときにほおが「コケているかどうか」でチェックします。

マグネット機能でほおを押し出して丸みを付けるようにします。これをいろんな方向から確認。少し後ろから見てほおのでっぱりが確認できるくらいがよいと思います。

この部分は、正面図や側面図だけではなかなか見つけにくいところです。テンプレート画像でも把握できない部分。透視図で視点を回転させると初めて見えてくる部分でもあります。

目の凸凹部分を整える

目の周りを観察してみると、鼻筋の上部分は割と滑らかですが目の周辺は全体的にくぼんでいます。また、目の周辺は正面図から見ると平行に近くなってます。ここが上面図から見て斜めが強くなっていると、後で目玉を入れたときに目の端で隙間ができたりいまいちになってしまいます。

この目の周辺と鼻筋あたり、ついでにおでこあたりが滑らかにつながるように微調整していきます。例によってマグネット機能を使います。この部分は頂点数が(まだ)少ないため、1つ1つ頂点を選択してマニピュレータを使って微調整、でもいけるかもしれません。

陰が分かりやすいほうが確認しやすいので、デフォルトライトにして調整していきましょう。

以下のように調整しました。ほんと微妙な調整ですので、なかなか分かりづらいですね。

最終確認

では、これまでの調整した部分を最終確認します。

まずは「デフォルトライト」にして、視点をぐるっと回転させて輪郭や陰の付き具合が思い通りになっているか確認します。

本解説の一番はじめの造型と最終的な造型を並べてみました。

断然きれいになりましたね。と、このような微調整を何度も繰り返すことが造型を整えるには大事な工程であるのが分かるかと思います。

最後に、、、、「テクスチャ+ワイヤーフレーム」表示から「テクスチャ」に切り替えて、ぐるっと視点を回転させて確認。

ここで(気持ち的に)へこんでしまった方、もう一度このページのはじめに戻って頂点を調整しましょう。たぶん頂点位置や配置のバランスの問題です。

実は、ワイヤーフレーム表示でごまかされているというか「うまいこと見えてしまっている」という現象があったりします。これで違和感がなくなるようになったら、造型についてはクリアです。後は有機的なものはなんでも加工できるスキルが身についているかと。

では、次に「目のディテールを詰める」に進みます。


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最終更新時間:2013年10月05日 20時08分29秒

Future's Laboratory 技術格納庫 2004-2013 Yutaka Yoshisaka.