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install_android

android開発環境のインストール (2012/07/15)

androidで開発を行うための覚書です。

開発ツールは?

Android SDKを中心に開発します。

http://developer.android.com/sdk/index.html

必要なツールとしては、以下があります。

  1. Java開発環境(JDK)
  2. Eclipse (Javaで開発された統合開発環境)
  3. Android SDK
  4. ADT Plugin

上から順番にインストールしていきます。

Android SDKには、PC上でスマートフォンやタブレットをエミュレートできる環境がありますが、ハード依存の機能(カメラ/GPS/OpenGL ESなど)がエミュレータ上では実行できないため、実機でチェックしていくほうがよさそう(実行時の起動速度が実機のほうが速いのも考慮して)。

2012/07/15 追記。
エミュレータでのOpenGL ESの動作ですが、エミュレータのスクリーン解像度を低くすると
Windows環境でも使用できるようです。
エミュレータのhardwareの指定にて「GPU emulation」をYesにする必要あり。

開発言語はJavaになります。なお、JNI経由でネイティブな機能にアクセスする方法としてNDKというのがあるのですが、推奨はされていない模様。

http://developer.android.com/tools/sdk/ndk/index.html

JNI経由でネイティブのアクセスする場合は、C/C++で記載。

ここではWindowsでの開発環境を構築する手順を記載します。android SDKを使った開発は、JDK/Eclipseも含めてMac OS XやLinuxでも行うことができます。

なお、android SDKのバージョンにより、インストール手順が変わることが多いようですので本説明の内容が時が立つにつれて古くなることがあります。

Java開発環境(JDK)

oracleの以下より、JDKをダウンロードしてインストール。2012/07/14段階では JDK 7。

http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html

インストール後、コマンドプロンプトにて以下のように入力してきちんとインストールされたか確認。

java -version

これで

java version "1.7.0_02"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.7.0_02-b13)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 22.0-b10, mixed mode)

のように表示されます。

デフォルトでインストールすると、

C:\Program Files\Java\jdk1.7.0_02

あたりにJDK関連ファイルがインストールされます。

コマンドプロンプトにて、直接Javaのコンパイルを行いたい場合や、複数バージョンが入っていてこんがらがっている場合は、環境変数のPATHにて

C:\Program Files\Java\jdk1.7.0_02\bin

を追加するとよいです。ただ、android SDK開発時にはこのPATHに登録する作業は必須ではないです。

複数のJavaのバージョンでコンパイルを分ける必要がある場合は、
逆に環境変数にてPATH指定はしないほうがよいです。
必要な場合は、コマンドプロンプトをキックするバッチの先頭にて
  set PATH=C:\Program Files\Java\jdk1.7.0_02\bin;%PATH%
などとしてその都度指定。

Eclipse (Javaで開発された統合開発環境)

Eclipseは、Javaで生成された(実際はJavaだけでなく、SWTというJNIを経由してネイティブにアクセスするウィジット群を使用している)統合開発環境です。Javaだけでなく、C/C++などの他の言語もサポートしています。たくさんバージョンがありますが、「Eclipse Classic 4.2」をインストールしました。以下よりダウンロードできます。

http://www.eclipse.org/downloads/

なお、Eclipseのバージョンでコード名(?)は異なるようです。

バージョン名称
3.5Galileo
3.6Helios
3.7Indigo
4.2Juno

名称がアルファベット順になってるのが分かりますでしょうか。これ、意図的にやってるそうです。androidでの開発だけでなく、Javaでのシステム開発などではEclipseはもはやスタンダードになってますので、インストールして損はないかと思います。

Android SDK

Android SDKのインストールは、

http://developer.android.com/sdk/index.html

より開始します。インストーラ(2012/07/14現在では installer_r20-windows.exe)をダウンロードしインストール。

SDK Managerからのインストール

次に、Windowsのスタートメニューからインストールされた「Android SDK Tools」-「SDK Manager」を起動します。起動するまではしばらくかかります。

とりあえず、「Tools」のすべてと「Android 4.1」「Android 4.0.3」を選択します。2012/07/14現在は「Android 4.0.3」が最新ですが、次世代のAndroid 4.1もすぐ待ってますので、ついでに入れておきます。

後、下のほうにスクロールして「Extras」-「Google USB Driver」を選択。これは実機をPCと接続してテストする際に必要なものです。

右下の「Install Packages」ボタンを押すと、選択された項目がインストールされます。SDK Managerについては必要になれば、後からモジュール類は追加インストール可能です。

環境変数PATHへの追加

OSのマイコンピュータを右クリックしメニューより「プロパティ」を選択。「システムの詳細設定」を選択してから、システムのプロパティダイアログを出します。右下の「環境変数」ボタンを押し、PATHにて以下の2つを追加します。

android SDKインストールディレクトリ\android-sdk\tools
android SDKインストールディレクトリ\android-sdk\platform-tools

ADT Plugin

Eclipseからandroidを呼ぶためのプラグインであるADT(Android Development Tools)をインストールします。これは、Eclipseを起動してEclipseの環境上で行います。

  • Eclipseのメニューの「Help」-「Install New Software ...」を選択。
  • 右上の「Add」ボタンを押す。
  • 表示される「Add Repository」ウィンドウにて以下のように入力。
Name : ADT Plugin
Location : https://dl-ssl.google.com/android/eclipse/

OKボタンを押す。

  • ダイアログ下の「Next >」を押して次のページへ。さらに「Next >」。最後に「Finish」ボタンを押す。

ADTプラグインのURLは

http://developer.android.com/sdk/installing/installing-adt.html

で確認するようにしてください。今後変わらないとは限りませんので。

これで、ADT PluginはEclipseにてダウンロードされました。次にEclipseがandroid SDKを認識できるように設定を行います。

android SDKを認識させる

  • メニューの「Window」-「Preferences」を選択
  • 左パネルより「Android」を選択
  • SDK Locationにて
Androidインストールディレクトリ\android-sdk

を指定。

  • 右下の「Apply」ボタンを押し、「OK」ボタンを押して閉じる。

プラグインが更新されたかの確認は、メニューの「Help」-「Check for Updates」を選択して随時行うようにします。

これで、PC上での開発環境は整いました。次に実機と接続するための設定を行います。

実機接続の準備

USBケーブルを買ってくる

タブレットを「SGPT111JP/S(Sony Tablet S)」とした場合は「Hi-Speed USB (USB 2.0) Micro-AB コネクタ」というのが採用されており、PCのUSBの挿し口とタブレットのUSBの挿し口が異なります。Micro USBのオス-USBのオスのケーブルを買ってくる必要があります。

タブレットとPCをつなぐ

USB Driverにて、PCがタブレットを認識できるようにします。

http://developer.android.com/tools/extras/oem-usb.html

を参考に。

まずは、タブレットとPCをUSBのケーブルでつなぎます。この後に、一度タブレットの電源を一度切ってからOnにします。

タブレット上での設定

タブレット側にて、「設定」を選択し、「開発者向けオプション」の「USBデバッグ」をOnにします。

UDB Driverを認識させる (Sony tablet Sの場合)

PC上では、この段階ではまだUSB Driverは不完全に接続されています。

http://www.sony.jp/support/tablet/products/info/sdk.html

のページを参考に設定ファイルに追加を行います。このページの「Windows手順(Windows XP, Vista, 7共通)」の順に処理。

「android SDKインストールディレクトリ\android-sdk\extras\google\usb_driver\android_winusb.inf」と「ユーザディレクトリ\.android\adb_usb.ini」に情報を追加します。

これについては上記URLを参考に設定してください。

次に、

  • マイコンピュータを右クリックし、プロパティを選択
  • デバイスマネージャを選択
  • ツリーより「ほかのデバイス」を開く

ここに「sony tablet」が「!」マーク付きで存在する場合はまだ認識できてません。これをダブルクリックし、全般タブの右下の「ドライバーの更新」ボタンを押します。

  • 「コンピュータを参照してドライバーソフトウェアを検索」を選択し、「android SDKインストールディレクトリ\android-sdk\extras\google\usb_driver\android_winusb.inf」から設定させます。
  • 「Android ADB Interface」を選択し、インストール

これで、デバイスマネージャにて「Android Phone - Android Composite ADB Interface」と「ポータブルデバイス - Sony Tablet S」が表示されているとUSB Driverの設定は成功です。

タブレット側が本当にPCと接続できているか確認

これはタブレット側の右下のアイコンが存在するかで確認できます。

ドロイド君とUSB接続のアイコンが灰色で存在すると、PCと接続できていて開発で使用できることになります。

PC側がタブレットと接続できているか確認

逆に、PC側から見てタブレットが認識できているかの確認は「ddms」というツールを使います。

「android SDKインストールディレクトリ\android-sdk\tools」をエクスプローラにて開き、「ddms.bat」をダブルクリックします。しばらく待つと、「Dalvik Debug Monitor」というのが起動します。

ここで、左のテーブルにて「sony_tablet_s」が存在し、Onlineとなっているのを確認します。

この状態で「sony_tablet_s」の行を選択し、メニューの「Device」-「Screen Capture」を選択、Refreshボタンを押すと、タブレット側のスクリーンキャプチャが行えます。

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